Quantcast
Channel: スポーツナビ+ タグ:青葉賞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 14

あれから5年...競馬界の都市伝説『青葉賞馬がダービーを勝てないのは○○だからだ』を再検証してみる

$
0
0
このスポナビブログ、パソコンのマイページにあるアクセス状況というところを覗くと、前日と前月のアクセスランキングを見ることが出来る(たぶんスマホからは見られない)。大抵、新しい記事が上位に来るものだが、常に上位に食い込んで来る記事がわたしが5年前にアップした競馬界の都市伝説『青葉賞馬はダービーで勝てない』を検証するという記事だ。あれから5年、未だにこのジンクスは破られていない(都市伝説の正確な定義はよく分からないが、都市伝説風にいうとタイトルのように『青葉賞馬がダービーを勝てないのは○○だからだ』になるんだろうね)。それではまず、青葉賞馬を中心にこの5年間のダービーをザッと振り返ってみる。 2012年ーフェノーメノ/蛯名正義(1番人気、父ステイゴールド)前走:弥生賞6着(岩田/2番人気、1着コスモオオゾラ)ダービー:2着(5番人気、1着ディープブリランテ)短評:青葉賞は二馬身半差の完勝(ちなみに後にマイル重賞をにぎわすサトノギャラントも出走していた。13着)。青葉賞馬のというよりも、蛯名正義悲願のダービー制覇に向かって準備は整ったかに見えたのだが....《2012年 東京優駿》1_ディープブリランテ(岩田)(8.5倍③)2×フェノーメノ(蛯名)(14.6倍⑤)3○トーセンホマレボシ(ウィリアムズ)(15.0倍⑦)4▲ワールドエース(福永)(2.5倍①)5△ゴールドシップ(内田)(3.1倍②) 10△グランデッツァ(池添)(13.9倍④) 11_ジャスタウェイ(秋山)(112.9倍⑮) 13◎アルフレード(武豊)(32.5倍⑧) 14_スピルバーグ(横山典)(38.7倍⑨) 15_クラレント(小牧)(106.3倍⑭) 16_ゼロス(川田)(71.9倍⑪) 17_ブライトライン(佐藤哲)(275.3倍⑱) 18_ヒストリカル(安藤勝)(14.6倍⑥)皐月賞の2、1着馬であるワールドエースとゴールドシップが人気を集め「2強」といわれたものの、前の残る高速馬場を後方からのレースでは届かなかった。その点、フェノーメノは絶好位のポジションに見えたが、先に抜け出したディープブリランテを捕えきれずハナ差の2着。ディープブリランテはやや距離が長いかと思いわたしは無印にしたが馬場を味方に付けたか。岩田康誠は当時、ノリに乗っていてやりたい放題でその勢のままダービージョッキーに。一方でフェノーメの鞍上の蛯名正義はまたしても涙をのんだ。ちなみにフェノーメノは弥生賞までは岩田康誠が乗っていた。岩田が権利を取っていたら皐月賞に出ていて、青葉賞は使わなかった可能性が高く、ローテーションが違っていたらどうだったか。蛯名正義に落ち度はなかったと思うけど「ダービーは最も運の良い馬が勝つ」の格言をモロに思い出させた一戦だった。こうしてみると、決してレベルがもの凄い高いともいえないものの、なかなか味のあるメンバー。後にジャパンカップを2着し、天皇賞を勝つジャスタウェイでも11着、天皇賞馬のスピルバーグも14着とこの時点での完成度もモノを言う。佐藤哲三、安藤勝己という名ジョッキーに取ってこれがラストダービーだった。 2013年ーヒラボクディープ/蛯名正義(7番人気、父ディープインパクト)前走:水仙賞1着(1番人気)ダービー:13着(5番人気、1着キズナ)《2013年 東京優駿》1◎キズナ(武豊)(2.9倍①)2○エピファネイア(福永)(6.1倍③)3_アポロソニック(勝浦)(61.6倍⑧)4_ペプチドアマゾン(藤岡康)(109.8倍⑬)5▲ロゴタイプ(C.デムーロ)(3.0倍②)7_ラブリーデイ(川田)(238.2倍⑰)8△タマモベストプレイ(和田)(64.8倍⑩)9_コディーノ(ウィリアムズ)(7.6倍④) 12_レッドレイヴン(内田博)(64.0倍⑨) 13△ヒラボクディープ(蛯名)(20.7倍⑤) 15_マイネルホウオウ(柴田大)(37.3倍⑦)皐月賞の1〜3着馬とキズナの4頭に人気が集中。しかし「4強」というよりはこの4頭以外は低レベルというレッテルを貼られたこの世代。結果的に先に抜け出した福永祐一鞍上のエピファネイアを武豊のキズナが差し切り、ダービーの勝ち方を知っている経験の差が出た感じのレース。青葉賞馬のヒラボクディープは4頭からかなり離れた5番人気で、エピファネイアを見るような位置で進んだが、全く見せ場無しの13着だった。3着馬のアポロソニックは青葉賞2着馬。2頭が強かったので勝つまではいかなかったけど惜しかった。後に宝塚記念、秋の天皇賞を勝つラブリーデイはなんと17番人気。低レベルと言われたメンツの中でしぶとく生き残った1頭。またしても青葉賞馬で勝てなかった蛯名正義。皐月賞では弥生賞を勝った4着馬のカミノタサハラに騎乗していたが屈腱炎で引退。まだこの馬の方がチャンスはあったと思ったが、残念。 2014年ーショウナンラグーン/吉田豊(10番人気、父シンボリクリスエス、母母メジロドーベル)前走:山吹賞3着(2番人気、1着トーセンマタコイヤ)ダービー:6着(9番人気、1着ワンアンドオンリー)《2014年 東京優駿》1×ワンアンドオンリー(横山典)(5.6倍③)2△イスラボニータ(蛯名)(2.7倍①)3_マイネルフロスト(松岡)(108.0倍⑫)4_タガノグランパ(菱田)(230.3倍⑯)5△トゥザワールド(川田)(3.9倍②)6◉ショウナンラグーン(吉田豊)(32.0倍⑨)7_アドマイヤデウス(岩田)(66.8倍⑩) 11_サウンズオブアース(浜中)(77.2倍⑪) 12_レッドリヴェール(福永)(8.5倍④) 13▲ハギノハイブリッド(ウィリアムズ)(20.7倍⑦) 16○トーセンスターダム(武豊)(11.0倍⑤)青葉賞を勝ったのはメジロドーベルの孫で、大久保洋吉調教師&吉田豊騎手の師弟コンビの悲願のかかったショウナンラグーンだった。しかしこの年は前年とは一変して前残りの馬場となり、最後方からのレースになったショウナンラグーンは最後の直線もよく伸びてはいるが夢は果たせず。勝ったのはこちらも長年ダービー制覇を夢見た橋口弘次郎調教師のワンアンドオンリーだった。それまでは後方から追い込んで届かずのレースだったが、この日は先行策を取り、先に抜け出した皐月賞馬のイスラボニータを捕え悲願達成。一方で蛯名正義はまたしても勝てず。青葉賞4着だったゴールドアクターが後に有馬記念を制するが、ご覧の通りお世辞にもレベルが高いとは言えないメンツ。この年は今年と似ており、牝馬の桜花賞馬ハープスターが世代を超えて現役最強、一部では歴代最強とまでいわれて3歳牡馬はかなり舐められていた。皐月賞にはバウンスシャッセ(12番人気11着)、ダービーには2歳女王のレッドリヴェールが参戦し4番人気と人気を集めていた。しかし、結果は皐月賞組の牡馬が面目躍如。3着のマイネルフロストは青葉賞6着で2年連続で青葉賞で負けた馬が3着に入る結果になった。 2015年ーレーヴミストラル/川田将雅(1番人気、父キングカメハメハ、2009年のアプレザンレーヴと兄弟制覇)前走:アザレア賞1着(岩田康誠、1番人気)ダービー:9着(4番人気、1着ドゥラメンテ)《2015年 東京優駿》1◎ドゥラメンテ(M.デムーロ)(1.9倍①)2○サトノラーゼン(岩田)(18.7倍⑤)3_サトノクラウン(ルメール)(6.3倍③)4△リアルスティール(福永)(3.8倍②)5_コメート(嘉藤)(234.9倍⑯)7△タンタアレグリア(蛯名)(23.4倍⑦)9▲レーヴミストラル(川田)(16.2倍④) 12_ポルトドートウィユ(武豊)(25.5倍⑧) 14×キタサンブラック(北村宏)(20.7倍⑥)初の右回りということで3番人気だった皐月賞をまさにぶっこ抜いて勝ち、ダービーでは1.9倍のダントツ人気に推されたドゥラメンテが人気の応えて完勝。皐月賞で1〜3番人気だった3頭が人気で抜けており、青葉賞馬のレーヴミストラルは4番人気に。道中はドゥラメンテをマークするレースに徹したが、直線の入り口で完全にちぎられ9着に敗退。現役最強のキタサンブラックは14着に惨敗。この後にGⅠを5勝もするとはこの時点では思えなかった。2着は京都新聞杯の勝ち馬サトノラーゼン。蛯名正義は青葉賞2着のタンタアレグリアで臨むも7着。福永祐一も2番人気のリアルスティールで4着。この年は相手も悪かったか。 2016年ーヴァンキッシュラン/内田博幸(4番人気、父ディープインパクト)前走:アザレア賞1着(M.デムーロ、1番人気)ダービー:13着(6番人気、1着マカヒキ)《2016年 東京優駿》1☆マカヒキ(川田)(4.0倍③)2△サトノダイヤモンド(ルメール)(3.8倍②)3◎ディーマジェスティ(蛯名)(3.5倍①)4○エアスピネル(武豊)(21.3倍⑦)5△リオンディーズ(デムーロ)(5.5倍④)6▲スマートオーディン(戸崎)(11.7倍⑤) 13_ヴァンキッシュラン(内田博)(16.6倍⑥)人気上位の実力馬が揃って出走し、そのまま上位を占める結果に。青葉賞馬のヴァンキッシュランは距離不安のあった皐月賞4着のエアスピネルを抑えて6番人気だったが13着と惨敗。道中は1、2着馬を見るような位置取りだったが力の違いを見せられた敗戦。いつも追い込みのレースをしていたマカヒキが中団につけた時点で斬ったわたしはイヤな予感があった。皐月賞馬◎ディーマジェスティは後方から追い込むも届かず。エアスピネルはあわやの競馬で3着だった。そして今年2017年は、なんと青葉賞馬のアドミラブルが1番人気になりそうな流れ。もしそうなったら史上初。GⅢ格上げ後の24年で2番人気は2010年のペルーサ唯1頭(6着)。シンボリクリスエスやゼンノロブロイ、ハイアーゲームでも3番人気だった。いかに中心馬不在の混戦であることが分かる。これはジンクスを破る吉兆なのか。青葉賞の勝ち方は強かったが、12頭立てを最後方から差し切りと本番で同じようにいくかは不安でもある。そこはダービー2勝ジョッキーのデムーロの手綱がモノをいうのかもしれないが。言われるほど強い印象はないんだけどな。とはいえ皐月賞組も何とも言えず、アッサリ勝つ可能性も秘める。アドミラブルは父ディープインパクトで祖母グレースアドマイヤはダービー馬フサイチコンコルドの半妹という血統で、このレースに勝ってもおかしくないんだけど。去年までの23年の青葉賞馬の成績は(0,6,1,15)、不出走のサマーサスピションを除いてこんなもの。青葉賞組として3着以内に入ったのは前出の2013,2014年の3着だけ。2着に入ったのはエアダブリン、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、アドマイヤメイン、ウインバリアシオンそしてフェノーメノの6頭。その年の勝ち馬はナリタブライアン、タニノギムレット、ネオユニヴァース、メイショウサムソン、オルフェーヴル、ディープブリランテと3冠馬2頭に2冠馬2頭と相手に恵まれなかった面も強く、そういう点では今年はチャンスか。3着のハイアーゲームの年も勝ったのはキングカメハメハ、2着がハーツクライで相手が悪かったし。アルアインがもの凄く強かったというパターンだってあるのだが。しかし、残念なのは蛯名正義に騎乗馬がいないこと。重賞格上げ後の青葉賞を史上最多の3勝と青葉賞がダービーを勝つ時はこの人がその背にいて欲しい気もするのだが。もういくつか寝るとダービーだ。いくらメンツがどうとか言われてもワクワクしてくる。果たして青葉賞馬のジンクスは破られるのか。次回は時間があれば別角度で見てみようと思う。タイトルの○○はこれといったのが思いつかないのでそれぞれお考えくだせい。青葉賞が重賞格上げ前の1993年から1994年にかけての印象的な出来事と言えば「ドーハの悲劇」。日本がワールドカップに出てないのならその呪縛なんてのも通用するけどねえ。あとはリレハンメルオリンピックのトーニャ・ハーディングVSナンシー・ケリガン。これこそだから何だって感じだけど。では。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 14

Latest Images

Trending Articles





Latest Images